川口市民オンブズマン Kawaguchi Citizen Ombudsman


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川口市県外視察賠償事件

【判決結果等】控訴審勝訴

事件名:平成11年(行コ)第40号、川口市県外視察賠償控訴事件。

場 所:東京高等裁判所、(第3民事部、高木新二郎裁判長)

判決日時:991215()。午前10OO分。

     訴状(PDF

     判決文(PDF

【事件の概要】

川口市では数十年来の行事として公金による市長、町会長らの旅行が行なわれていたらしいが、’964月『自治連の税金旅行』“実態は観光旅行に近いものである”と新聞に報じられ広く市民の知るところとなった。

新聞報道に依り本件原告らは’95710,11日に行なわれた『全市合同特別町会長会議』を調査した結果、市長、議長、職員ら17名、町会長・町会役員ら212(146町会)合計229名が旅費全額公費負担、7711404円でバス6台に分乗し焼津温泉へ出発、途中静岡県、日本平の大展望のなかで昼食後、逆行し美保の海洋博物館、人体博物館を見た後、ホテルに到着し、直ちに約50分程度の会議 ? を行ない、その後は懇親会を行なっていた。

翌日は焼津魚センター(魚市場)、朝霧高原、河口湖、更に山梨県一の宮で桃狩りを行ない海産物のお土産(公費)付きで川口市に帰着している事が判明した。

原告らは上記『全市合同特別町会長会議』に対する全額公金支給は市条例、地方自治法等に違反すると住民監査請求を行ない旅費の返還を求めたが監査結果は返還の必要はなし、の結論であった。

よって原告らは平成8821日訴状を提出し平成101221日一審において勝訴した。被告らはこれにたいし平成1114日控訴したが新しい事実も無く判決を迎え敗訴した。

原告らは提訴より三年三ヵ月余、弁護士に依頼せず市民の努力と協力で第二審も勝訴した。

控訴人らは、上告をあきらめ判決が確定し違法な支出七百万円余を賠償した。

判決文の中で特に指摘及び批判の有った2点を記す。

@   「漫然と前例を踏襲したことに重い過失が有る。前例踏襲という官庁の悪しき風潮は改めるべきである」と指摘した。

A   「市の、もと議員や元職員が監査委員に選任されている例が少なくなく、身内による監査となって、その機能を充分果たしていないことは遺憾」と批判した。

【所感等】

ご協力くださった多くの方々にお礼を申し上げます。

この勝訴は公金支出に疑問を持った方、行政と町会の関係に疑問を持った方、この裁判中、立証の為の調査に協力して下さった方、専門分野の助言をして下さった方など多くの方々のお力添えによるものと感謝を申し上げる次第でありま す。

     反省点

この裁判で多くを学んだが最大の反省点は川口市条例,規程の勉強が不足していたことである。

特に本件支出の根拠ともなる『川口市事務決済規定』の不勉強により同規定の需要費の内、一件20万円を超える食料費については助役の専決事項とされていることを見逃し、助役が行った支出である昼食費73万8千3百4円を助役に賠償請求しなかったことである。不勉強と反省している。

市民が条例,規程の細部を理解することは困難なことではあるが大切なことであることを実感した。

     判例集を読もう。

『行政を相手取った裁判は勝てない、裁判所は役所であり、同じ役所である行政をかばうから』と言い裁判所を批判し『けしからん』と大言壮語、悲憤慷慨する人がいる。

しかし裁判所がそれだけの理由で判決するとは考えにくい。

判決には何らかの法的根拠があるはずであり、これを学ぶことがオンブズマンとして最低の必要条件であると思う。

私は地方自治判例集(Y社)を徹底して読んだ。この判例集には《事実の概要》《判旨》《解説》《参 考文献》が記され法の解釈の基礎が学べる。言わば《受験の傾向と対策》であり、これを理解することが実戦的な勉強であると思う。

このことは上記の反省点にも関連することであり大切なことだと痛感している。

このような理由で判例集を読もうと申し上げた訳であります。

 

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